小さきものが集う丘 いつしか、虹。

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医療方針

すべての資源を、治療のために。
We make good use of all resources in the world for your treatment.

あなたのこころの有り様は、あなたを取り巻く環境に大きな影響を受けています。健康も病も、ひとつの連続したうねりの中にあるもの。私たちができることは、快方へと向かいやすい環境を整え、不安の只中にいる人たちと、ともにあることです。スタッフや患者さん、家族、そして庭の木々や鳥たち、地域社会も、すべては治療に関わる共同体の一員なのです。

1. 私たちが実践する「力動的チーム医療」

力動的チーム医療とは、力動精神医学に基づいたチーム医療体制のこと。力動精神医学とは、人間の精神現象を生物・心理・社会的な力のぶつかりあいと、その相互的因果関係の結果として捉える医学のことです。私たちは、アメリカの総合精神医療施設「メニンガー・クリニック」に学んだ力動精神医学を独自に発展させ、治療共同体による力動的チーム医療を提供しています。

力動的チーム医療の実践は、病院内だけにとどまりません。地域に生きる人々もまた、治療という役割を担う共同体の一員。この地域の中でともにあり、ともに居続けられる環境を作っていきたいと考えています。

2. 患者さんを全方位から理解する
「循環型情報共有システム(全体会議)」

力動的チーム医療の根幹となるのが、全スタッフを集めて毎朝行われる「循環型情報共有システム(全体会議)」。ここで、当院と関わりを持つすべての患者さんの状態が報告・共有され、主治医や担当スタッフとより良い治療について話し合いが持たれます。すべてのスタッフがすべての患者さんの“今”を理解し、カルテだけでは伝えきれない心の動きを対面で共有する会議です。

3. 自己管理の方法を学ぶ「責任レベル」

当院では、患者さんが自ら責任のある行動を取れるように促すため、「責任レベル」を定め、患者さんと共有しています。医師やスタッフの判断のもと、患者さんは「責任レベル」を徐々に上げ、行動範囲を広げていくことができます。また各病室では、医師と患者さんで共有している治療計画をいつでも閲覧可能。服薬についても自己管理できる仕組みを取り入れ、患者さんの「こうしたい」「こうなりたい」という意志が最大限尊重されます。

4. 退院までの道筋を感じられる「機能分化病棟」

当院の入院病棟は、観察室、PICU、閉鎖ゾーン、開放ゾーンの4つのゾーンが連続して並んでいます。私たちはこれを、新生児期、幼児期、学童期、青年期と、人の発達段階になぞらえています。患者さんは観察室から開放ゾーンへ、すなわち乳幼児から大人へと、治療の進み具合に応じて部屋を移り、自らの成長を実感することができます。ここで得られた自己肯定感は、退院後の心の安定感を大きく後押しします。

ともにある。 PHOTOギャラリー